新鮮な風景

近頃の楽しみの1つに、地図とコンパス片手に山や森を歩く、というものがあります。特に興味深く見ているのが、地元、然別湖、鹿追町周辺の25000分の1の地図。まだ見ぬ何かを期待して、この日は、白樺峠から白雲山を目指してみました。エゾマツ、トドマツ、ダケカンバの森に囲まれたこの辺り。キツツキやモモンガ、エゾリスの痕跡がたくさんあり、ワクワクの連続でした!そして登りはじめ、森の切れたガレ場からは、南ペトウトル山方面の山がきれいに見渡せました。森の居心地の良さはもちろんですが、こんな晴れた日は、360℃のパノラマもいいですね。

森を抜け、ゆるやかに登っていくと、目指していた稜線に出ました。風にさらされた稜線の雪は固く、しかも波打っていて、小さな小さな山をいくつも越えていくような道でした。ウサギもキツネもがんばって越えている小山の道ですが、人間の私が歩くと、時々踏み抜くトラップもありました。固く薄い雪の下は空洞で、その下は笹の道、こんな箇所が時々あるのです。暖かい風が抜ける温風穴でもあるのでしょうか。

何はともあれ、右手に白雲山と岩石山を見ながら、気持ちの良い稜線歩き。普段は見られない新鮮な角度からの眺めです。「あんなところにガレ場があるんだ・・・」とか、「あそことあそこはつながっているんだね~」など、地図を見て、風景を見ていると、見慣れた場所がより深く、広がっていくのを感じます。

白樺もびっくり!の白い幹になった、岳樺。沢をぬけていく風が強い場所なのでしょうか。この日の穏やかさとはまったく別の、厳しい時間もあるのですね。

夏の登山道と合流し、大好きな岳樺の巨木と対面。近づいてみると、積雪で私の身長がのびているせいか、いつもより身近に感じました。さぁ、今年は何回、会えるかな。

全面凍結した然別湖とウペペサンケ山方面。見慣れた風景にはやはり、ほっとします。
気づけば、然別湖と出会ってから15年。まだまだ行ったことのない場所、知らないことがたくさんで、本当に魅力的な場所ですね。藪漕ぎはあまり好みではないので・・・、雪のある時期に、気になる場所探検!満喫しようと思っています。