突然ですが

沖縄に行ってきました。
青い海、白い砂浜・・・そんな映像を眼にするたびに、行きたいと思っていた場所。冬が近づいてくると心に浮かぶ、そんな場所。もし沖縄に行くのなら、海の時間をたっぷりと味わえそうなシーカヤックとキャンプを楽しみたいと心に決めていました。今回は、そんな願いがすべて叶い、慶良間諸島での2泊3日、シーカヤックツアーに参加することができました。北海道とは違う自然、そして食べ物、文化を満喫すべく、一日がかりの移動でたどり着いた沖縄でした。

今回は、神奈川県にある「コアアウトフィッターズ」(三浦半島にショップがありシーカヤックのスクールを行っています)が募集していたツアーに参加。沖縄では「テラワークス」の諸喜田さんがガイドしてくれました。フェリーで座間味港へ渡り、ここからの移動手段はシーカヤック。キャンプ道具一式をはじめすべての荷物をシーカヤックに積み込み出発です。波の動きや海風を感じながら、移動していく感覚、目線の先をジャンプしていく小さな魚、透き通った海の奥に見えるサンゴなど、どこを見たらいいのかわからないほど、周囲は魅力に溢れていました。全身で自然を感じるシーカヤックは、魅力的な旅の手段のひとつです。

キャンプサイトは、無人島。真っ白なサンゴや貝のかけらで出来た白い砂浜でした。「好きな場所にテントを張ってください」という諸喜田さんの声で、みんなそれぞれテント設営。とりあえず平らに整地して・・・と、大きな貝やサンゴをよけていたはずが、「きれいなものを記念に・・・」と、ビーチコーミングに夢中になっていました。

少し離れた場所に一人でいると、波の音だけが聞こえるという贅沢な時間。慣れてくると、この他にカサカサという小さな音が聞こえることに気づきました。音がする方をよく見たら、ヤドカリが歩いていました。近づくと殻の中にさっと隠れる反応のよさが楽しくて、ヤドカリを見つけては遊んでもらいました。

翌朝、「目の前のこの海が潜るのにいい場所なんですよ」と諸喜田さん。早速みんなでシュノーケリングを楽しむ事になりました。実は私は水が苦手で、海に顔をつけることが怖かったのですが、意を決してのぞいてみた水中は驚きの場所でした。いろいろなサンゴが広がり、その間をカラフルな魚達が泳ぐ世界。海の中にも森があったのです。自分達のシーカヤックの下に、こんな大きな自然が広がっていたことに感動しました。そして何より、魚の顔をじっと見ていると和みます。

2泊目はまたまた別の無人島。この日はゆっくりと沈んでいく夕日を眺めることができました。太陽が沈むのを眺め、月を目で追う時間。そして満ちては引いていく潮の動き。こんな風に宇宙を感じて過ごせるのもゆったりとした雰囲気のおかげです。

今回のキャンプのお供、泡盛とさんぴん茶。沖縄のお菓子も食べました。北海道に持ち帰ったものもありますが、やっぱり沖縄のあの場所で食べたものが一番おいしかったです。

とてもおいしかった黒糖のアイスぜんざい。ぜんざいと言えば温かいものと思っていたのですが、これが沖縄のぜんざいでした。11月にカキ氷~??なんて言っていたらもったいない!11月でもぺロッと食べられるおいしさでした。

諸喜田さんの「嘉陽の家」のシーサー。沖縄を歩いていて楽しかったのが、各家々にあるシーサー。表情がいろいろでつい見入ってしまいました。ちなみにこれは諸喜田さん似のシーサーだそうです。我が家にも沖縄から連れてきたシーサーがいますが、北海道の玄関は寒すぎるかな。

「嘉陽の家」から連れて行ってもらった、ジュゴンの丘からの風景。このあたりがジュゴンの生息地北限だそうです。実は初め、沖縄で「北限」という言葉を聞いて不思議な感じがしました。「南の暖かい場所」というイメージが、「北限」という言葉と結びつかなかったのです。でも考えてみれば、沖縄が南という感覚は、日本地図の上での話でした。カムチャッカから見れば北海道は南、フィリピンから見れば沖縄は北の島だったのです。私は無意識のうちに小さく折りたたんだ地図を見るようになっていたのかもしれません。ジュゴンの丘の眺めは、「目からうろこ」な景色でした。
沖縄で過ごした一週間。沖縄のことなら何でも知りたいと、興味津々で過ごしていました。そして面白いことに、今はそれと同じくらい北海道のことを知りたいと思っています。10年暮している北海道ですが、まだまだ興味は尽きません。北海道のことがもっともっと見えてきたら、次の沖縄ではもっともっと新しい発見があるような、そんな気がするのです。