とある森の風景

ひとしきり雪で遊んだ後、少し寄り道をしました。久しぶりにお気に入りの木に会いたくなったのです。風と雪が激しくなっていたのですが、針葉樹とダケカンバの森に入ると、嘘のように静かでした。他に人もなく、鳥の声も、動物の気配もありません。目指す木に向かい、黙々と登っていくと、いました、いました!うっすらと雪が積もり、いつものようにまっすぐ空に向かって、幹を伸ばしていました。実はこのダケカンバ、少し変わった形をしています。ずいぶん昔、何かのアクシデントで、傾いてしまったようですが、倒れて空を向いた枝が、幹のようにしっかりと成長していったのです。初めてこの木を見たときに、「生きる」たくましさを教えられた気がしました。それ以来、お気に入りの木として何度となく足を運んでいます。でも今日は、降りしきる雪のせいか、いつもより大きな存在感でたたずんでいるように見えました。やっぱりすごいなぁ~。